マイツール便利技

ML命令で検索・並べ替えを行う


MWM編集局


 

マイツールのSH命令は、指定した条件と一致する行を表から抜き出すのに便利です。

しかし、検索の条件と一致しないデータは、表から消えてしまいます。

条件と一致しなかったデータを表に残したまま、一致したデータの行だけを表の先頭や最後に集めるには、ML命令で条件式を使って行を移動する方法が便利です。

また、指定した順にデータを並べ替えを行う場合も、ML命令で条件式を使うことで行えます。

 

・特定の会社のデータを表の先頭に集める

表の中から、特定の会社のデータだけを行の先頭に集めるには、次のような手順で行います。

 

1.

「仕事は=」の状態でML命令を実行します。

 ML[Enter]

 

2.

「何行目を移動しますか」のメッセージで、移動する行を条件式で指定します。

ここでは、4列目の内容が「(有)上越工務店」の行だけを指定します。

 C4=”(有)上越工務店”[Enter] (4列目の内容が”(有)上越工務店”の行

条件式で文字列を指定する場合は、文字列をダブルコーテーション(“)で囲んでください。

ML命令中は、マウスモードを「M4互換」に設定していても、マウスで入力行への列番号やセルのデータを取り込みが行えません。キーボードから列番号やデータを入力してください。

指定したいデータが複数の場合は、カンマ(,)でデータをつなげます。データは最大20個まで指定できます。

3.

「何行目の前に移動しますか」のメッセージで、表の先頭を指定します。

 H[Enter]

表の最後にデータを集める場合は、「T+1」と指定します。

4.

得意先名が「(有)上越工務店」の行が表の先頭に集まります。

 

・複数の会社のデータを順番を決めて並べ替える

S命令で得意先のデータを並べ替えると、JISコード順に並べ替えるため、漢字を含むデータでは期待どおりに並べ替わらないことがあります。
得意先名があらかじめ分かっているような場合は、ML命令で条件式を使って並べ替える順を指定すると便利です。
ここで紹介する方法は、並べ替える社数が10社程度の場合に便利です。

1.

「仕事は=」の状態でML命令を実行します。

 ML[Enter]

2.

「何行目を移動しますか」のメッセージで、並べ替える順に、会社名を条件式で指定します。

ここでは、3列目の会社名を、伊藤デザイン(株)・システム2001・(有)上越工務店・(株)TUBE森野・(株)TO商会の順に並べ替えます。

 C3="伊藤デザイン(株)","システム2001","(有)上越工務店","(株)TUBE森野","(株)TO商会"

条件式で文字列を指定する場合は、文字列をダブルコーテーション(“)で囲んでください。

ML命令中は、マウスモードを「M4互換」に設定していても、マウスで入力行への列番号やセルのデータを取り込みが行えません。キーボードから列番号やデータを入力してください。

3.

「何行目の前に移動しますか」のメッセージで、表の最終行の次を指定します。

 T+1[Enter]

4.

指定した順に会社名が並べ替わります。

条件式で指定した会社名に、指定されていないものがあった場合は、表の先頭に集まります。

 

・補 足

複数の社名をキーボードから入力するのが面倒な場合は、「仕事は=」の状態で、実行するML命令をセミオートの形で記述すれば、マウスを使って表から社名を取り込むことができます。
例えば、「複数の会社のデータを順番を決めて並べ替える」の場合は、

ML:C3="伊藤デザイン(株)","システム2001","(有)上越工務店","(株)TUBE森野","(株)TO商会":T+1

というセミオートを入力します。
この場合、

 ML:C3="

までをキーボードで入力し、

 伊藤デザイン(株)","システム2001","(有)上越工務店","(株)TUBE森野","(株)TO商会"

の部分は、社名を表からマウスでクリックして入力行に取り込みます。
そして、最後に、

 :T+1

を入力します。

マウスを使って表からデータを入力行に取り込む場合は、SETC命令の15番「マウスモード」を「M4互換‥1」に設定してください。

 


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