他機種への移植 NEC

他社機では(これはほとんどの人が知らないけど)、その頃一番のハードシェアを誇っていたNECの9800シリーズへの移植も行ったのですよ。

名古屋支店管轄のある販売店から話があり、もし98に移植してくれれば大手の某企業に大量に売れる、ぜひやってくれという話があったのです。

さっそく私が先方に出かけて行って担当者と話したりしたのですが、安田火災と違って全社の事務改善を進めているような部門でなく、大量に使うというのも 考えられないんじゃないかと思われました。
そこでしばらく様子をみていたのですが、販売店が 「絶対大丈夫、早く早く」 というので、98を自分で以前から使っていた開発者にやらせることにしたのです。

お蔵入り

結論から言っちゃうと、最終的に納入したのが評価用という形で5セットだけでした。 それもきっと使われなかったんじゃないかと思います。 販売店が結構いい加減だったのですよね。
98は機種もたくさんあり、キーボードも違っていたし、開発は大変だったのですけど。 ですから折角の98マイツールもお蔵入りとなったのです。

オープンにするのは非常に大変

自社の毎年発売される新機種にあわせ、ユーザーの要望を取り入れながら新しくマイツールをバージョンアップするという作業で、実際は手いっぱいなので、他社機にマイツールをというのは現実的には無理でしたね。

皆さんが要望してたようにマイツールをオープンにするというのは、作るほうから言ったら非常に大変な事なんです。 ハードだって色々揃えなくてはならないし、マニュアルやパンフレットも作る必要あるし、全国でサポートできるように教育もしなくてはならないし、よっぽど資金があって人も一杯いない限りは、ちょっと難しいですね。

次のページ「他機種への移植 HP200LX」を見る
前のページに戻る
メニューに戻る