マイツール便利技

オリジナルクイックメニュー


MWM編集局


 

Windows対応のマイツールは、SETC命令の「15 マウスモード」を「2‥標準」に設定すると、処理する範囲を先に指定する「オブジェクト指向オペレーション」が行えるようになります。
 
「オブジェクト指向オペレーション」が行える状態では、行番号・列番号・セルにマウスカーソルを合わせてマウスを左クリックすると、合わせた部分に青い帯が掛かり、入力バーの表示が「動作は:」に変わります。この状態で、メニューバーやツールバーから作業を選択すると、青い帯が掛かった部分が加工の対象となり処理されます。
また、「動作は:」の状態で右クリックすると、クイックメニューが表示され、メニューから処理が選択できます。クイックメニューの内容は、選択した範囲により異なります。
 

クイックメニューに表示される内容については、マイツール便利技No.28「クイックメニュ―で指定範囲をダイレクト処理」を参照してください。

 

マイツール画面左上のページ番号(ここでは“M1”)にマウスカーソルを合わせ左クリックすると、画面に青い帯が掛かり、「動作は:」の状態になる。
さらに右クリックすると、クイックメニューが表示される。

 

クイックメニューに表示される内容は、SYSファイルの10〜37ページに書込まれています。
この内容を編集することで、オリジナルのクイックメニューを表示させることができます。
今回は、クイックメニューの編集方法と、新しいメニュー(追加メニュー)を作成する方法について説明します。
 

SYSファイルの内容に変更を加えます。今回の方法をお試しになる前に、SYSファイルの内容をフロッピーにコピーすることをお勧めします。
 

SYSファイルの内容をフロッピーにコピーするには、CPD命令が便利です。

  CPD[Enter]SYS[Enter]A[Enter][Enter]
  (SYSファイルの内容をAドライブのフロッピーにコピー)

 

 

1.

表題にマウスカーソルを合わせて左クリックすると、表題に青い帯が掛かります。
この状態で右クリックすると、表題(タイトル行)のクイックメニューが表示されます。
このメニューに、項目を追加し、別のメニューを表示するようにしてみます。

 

2.

「タイトル行」のクイックメニューの内容は、SYSファイルの10ページに書込まれています。
R命令でSYSファイルの10ページを読み出します。

  R[Enter]SYS/10[Enter] (SYSファイルの10ページを読み出す)

 

3.

E命令で、メニューに表示する内容を1行追加します。

  E[Enter]追加メニュー[Enter]その他[Enter]38[Enter][Esc]
  (1列目に「追加メニュー」、2列目に「その他」、3列目に「38」を入力)

2列目の「種類」を「その他」としておくと、3列目の「パラメーター」で指定したページを、別のクイックメニューとして表示することができます。
ここでは、「38」と入力したので、クイックメニューから「追加メニュー」を選択したときにSYSファイルの38ページがクイックメニューとして表示されます。

SYSファイルの38ページに書き込む追加メニューの作り方は、下記の5.〜7.の説明を参照してください。

 

W命令で、修正した表をSYSファイルの10ページに書込みます。

  W[Enter]SYS/10[Enter][Enter] (SYSファイルの10ページに書込む)

 

5.

続いて、SYSファイルの38ページに追加するメニュー一覧を作成します。
フォーマットは、画面に表示されている「タイトル行」のクイックメニューを、そのまま使用します。
DL命令でデータ行をすべて削除して、項目行だけの表にします。

  DL[Enter]A[Enter] (データ行すべてを削除)

CT命令で、表題を「タイトル行の命令2」に変更します。

  CT[Enter]タイトル行の命令2[Enter] (新しい表題は「タイトル行の命令2」)

 

6.

E命令で、メニューに表示する内容を入力します。

  E[Enter]新規作成[Enter]コマンド[Enter]F[Enter]…
         日付変更[Enter]コマンド[Enter]DATE[Enter]…
         連番[Enter]コマンド[Enter]NUM[Enter]…
         カレンダー[Enter]コマンド[Enter]CALE[Enter]…
         CSV書込み[Enter]コマンド[Enter]CGET[Enter]…
         CSV変換[Enter]コマンド[Enter]CPUT[Enter][Esc]
  (6〜11行目に、メニューの内容を入力)

 

7.

W命令で、作成したメニュー一覧をSYSファイルの38ページに書込みます。

  W[Enter]SYS/38[Enter][Enter] (SYSファイルの38ページに書込む)

 

8.

変更したSYSファイルの内容は、次回マイツールを立ち上げたときに有効となります。
いったんEND命令でマイツールを終了し、マイツールを再起動します。
再起動後、オブジェクト指向オペレーションで表題を選択し、右クリックすると、変更・追加したクイックメニューが表示されます。

クイックメニュー左上の[ESC]ボタンをクリックすると、オブジェクト指向オペレーションが解除され、「仕事は=」の状態に戻ります。
また、メニューバーの[エスケープ]ボタン、キーボードの[Esc]キーを押した場合も、オブジェクト指向オペレーションが解除されます。

 

・補 足

 

いったん変更したSYSファイルの内容を、元の状態に戻すには、フロッピーにコピーしたデータを、CPD命令で次のようにしてSYSファイルに戻します。

  CPD[Enter]
A[Enter]    (コピー元はAドライブにセットしたフロッピー)
SYS[Enter]  (コピー先はSYSファイル)
37[Enter]   (コピーするページ数は37ページ)
SYSファイルは、V型ファイル(可変ファイル)ですから、ページ数を指定します。
ここでは、SYSファイルの元の状態が37ページでしたので、「コピーするページ数は…」のメッセージで「37」と指定します。
新たに追加した38ページは、削除されますのでご注意ください。

 


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