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PFGデザインページ簡単編集


MWM編集局


 

PFG命令は、Windows版のマイツールが発売されたときに追加された定型印刷を行なう命令です。
しかし、それまでのPF命令とはデザインページの作成方法が異なるため、PFからPFGに切り換えた方は少ないようです。

敬遠される理由として、「デザインページの編集を行なうPFGE命令が、使いづらい」との声を聞きます。

しかし、PFGE命令で作成されるデザインページは、表形式になっています。
見方を変えれば、マイツールの表編集のテクニックを使うことで、デザインページの編集をPFGE命令を使わずに行なえることになります。

今回は、PFGデザインページの簡単な編集方法について説明します。

・まずはPFGデザインページを作る

PFGE命令を使わずにとは言っても、PFGデザインページ自体を作るには、PFGE命令を使う方が簡単です。
ここでは、下のようなPFデザインページをPFGデザインページに作り変える方法について説明します。

※このPFデザインページは、縦12インチ横7インチで2列のタックシール帳票用紙に、ドットプリンタを使って印刷を行なうものです。

 

[PFデザインページと印刷データ]
1. 「仕事は=」の状態で、PFGE命令を実行します。

 PFGE[Enter]

 

2. 「デザインページは」と聞いてきます。
ここでは、新規にデザインページを作成しますので、[Enter]キーのみを押します。

 [Enter]

 

3. 「表題を付けてください」と聞いてきます。
ここでは、とりあえず「DM用PFGデザインページ」と入力して、[Enter]キーを押します。

 DM用PFGデザインページ[Enter]

 

4. 「デザイン位置とサイズを設定してください」のメッセージが表示され、確認のウインドウが表示されます。
ここでは、ウインドウの[設定]ボタンをクリックします。

 

5. 「デザインフォーマットパラメータ設定」のウインドウが表示されます。
ここでは、PFG命令で印刷する用紙の大きさや印刷範囲の設定を行います。

 

6. 印刷を行なう縦12インチ横7インチ2列のタックシール帳票用紙に合わせて、各数値を次のように指定します。


※マイツールフリーウェアバージョン「命令辞典」より

[デザイン設定]
デザインサイズ : 縦 37.5ミリ  横 83.5ミリ
幅設定      : 縦 42.0ミリ  横 89.0ミリ

[用紙]では、用紙種類に「U」を選択します。また、帳票用紙では余白が無いので、上余白・左余白は“0”(ゼロ)にします。
※「用紙種類」を一番最初に指定してください。
 他の数値を設定してから用紙の種類を変更すると、指定した数値が選択した用紙の基準値に戻ります。


[用紙]
用紙種類    : U  (▼ボタンをクリックして、一覧から選択)
用紙方向    : 縦
上余白      : 0.0ミリ
左余白      : 0.0ミリ

シールは2列になっているので、横の繰り返しは「2」に設定します。
※PFデザインページの「*2」と同じ働きとなります。

すべての設定を入力したら、[登録]ボタンをクリックします。

 

7. 「項目を設定してください」のメッセージが表示され、「デザインフォーマットパラメータ設定」のウインドウで設定した内容に合わせて、「項目設定」のウインドウが表示されます。

 

8. ここで言う「項目」とは、PFデザインページの「#1,2」に当たるものです。
基になるPFデザインページを参考にして、印字する郵便番号・住所1・住所2・氏名・会員CODEと、「〒」・「様」「会員CODE」などの文字列を印刷する位置を、マウスを使って指定します。

大体の位置にマウスカーソルを合わせ、左ドラッギングすると項目の枠が表示され、左ボタンを離すと、枠が確定します。
あまり厳密に考えず、「こんな感じかな」でかまいませんので、項目を作ってください。

 

9. 項目を作って[登録]ボタンをクリックすると、PFGデザインページが作成され、「何ページに書き込みますか」のメッセージが表示されます。

 

以上の操作で、書き込み先のページ数を指定して[Enter]キーを押すと、PFGデザインページが書き込まれ、「仕事は=」の状態に戻ります。
本来なら、項目を作ったときに、その項目に印刷する列の指定や、印字位置・文字の大きさなどを、引き続きPFGE命令で行ないます。しかし、マウスを使った位置の微調整がけっこう大変ですし、必要の無い項目を作ってしまったりして、慣れていないと編集作業が面倒です。
ですから、とりあえずPFGデザインページを作って、後はECやEL命令で各項目の設定値を修正する方が、作業が簡単です。
次からは、いったん作ったPFGデザインページの編集方法について説明します。

 

・PFGデザインページを編集する

PFGデザインページとは言っても、見てのとおり、マイツールの表です。
この表の1行1行に、設定した項目の位置や大きさ、文字のサイズなどの情報がまとめられています。
また、5〜15行目の項目行には、「デザインフォーマットパラメータ設定」のウインドウで設定した内容が収められています。

とりあえず作成したPFGデザインページは、項目の大きさや位置が、適当な値となっています。
PFGデザインページの編集は、この値をEC・EL命令で入力し直したり、計算式で数値を整理することで行います。

 

1. 作成したPFGデザインページを画面に表示します。

縦位置・横位置   : 項目が、デザイン(印刷範囲)の左上を基点にして、どの位置から始まっているかを示します。
縦の長さ・横の長さ : 項目の大きさを示します。
データ列        : データページの何行目を印刷するのかを示します。
縦の大きさ・横の大きさ : 印刷する文字(半角)の大きさを示します。

 

2. まず、計算式を使って、文字の大きさ(14列目「縦の大きさ」・16列目「横の大きさ」)をそろえます。
文字は、半角文字を印字する場合の大きさとして指定します。通常は、「横の大きさ」は、「縦の大きさ」の2分の1にします。
ここでは、縦4.0ミリ・横2.0ミリにそろえます。

 DR[Enter]1[Enter]1[Enter](小数点以下1桁、四捨五入に設定)
 5.0=C14[Enter]
 2.5=C16[Enter]

 

3. 次に、22列目の「文字/行間」をそろえます。ここでは、0.1ミリにしてみます。

 0.1=C[Enter]

 

4. 同じようにして、「縦の長さ」をそろえます。

「縦の大きさ」<「縦の長さ」

となるように、指定します。ここでは、5.0ミリにしてみます。
※「縦の大きさ」<「縦の長さ」にしておかないと、文字が項目に収まらず、欠けた状態で印字されることになります。

 5.0=C8[Enter]

 

5. 次に「縦位置」をEC命令で入力して、行の間隔を指定します。
ここでは、1行を6.0ミリと考えて指定していきます。

 

6. ここで、データページを裏画面に表示して、どの項目にどの列のデータを印字するのか、12列目の「データ列」に指定しておきます。なお、先に2列目の「項目名」にデータ列の項目名を入力しておくと、列番号の指定が分かりやすくなります。
また、郵便番号マーク(〒)や「様」など、固定の文字(固定データ)を印字する項目には、「文字」と入力しておきます。

 

7. 次に「横の長さ」をEC命令で入力して、印字する項目の長さを指定します。
印刷に使用するデータページの桁数を確認しながら、

 データ列の桁数 × (横の大きさ + 文字間/行間)

で、長さを指定します。

 

8. 「横位置」を入力します。
ここで、「縦位置」が同じ項目は、「横の長さ」の数値に気を付けて、項目が重ならないように指定します。

 

9. 先ほど、12列目の「データ列」に「文字」を入力した項目に、固定データを入力します。

 

10. ここで、いったんW命令でPFGデザインページを書き込んで、修正した結果を確認してみます。
確認は、PFGE命令で行います。

 PFGE[Enter]
 (PFGデザインページを書き込んだページ番号)[Enter]
 [設定]ボタンをクリック
 [登録]ボタンをクリック

 

確認した画面で、項目が重なっていたり、項目内の文字(AAA・・)がはみ出していなければ、PFGデザインページは一応完成です。
ここからさらに、項目ごとに書体を変えたり、文字の大きさや間隔を変えることで、PFではできなかったミリ単位の指定が行なえます。

[印字例]

 

・補足

PFG・PFGE命令について詳しくは、「命令辞典」をご覧ください。

 


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